中古マンションをお探しのあなたは、新聞折込で入る不動産のチラシやアプリを毎日のようにご覧になっていらっしゃると思います。
なんとなく探しているエリアの相場はわかってきた。でも同じような条件の物件でも金額の誤差はあって、百万円単位の誤差ってなかなか納得できないですよね。
まぁ、売出価格は売主側の意向もあるでしょうけど、実際それだけの価値はあるのか?と気になるところです。
例えば、将来的に物件を手放して売りに出す場合はどれぐらいの金額が見込めるのか?
または、自分たちが売出価格を決める時の基準も知っておいたほうが良さそうです。
いずれにしても、その時々で不動産屋さん任せっていうのはこれからの時代では”ない”ですよね。
やはり「知って死ぬのと知らずに死ぬのとは大違い!」という予備校の先生の言葉を思い出したので調べました。
そもそも、多くの方が中古マンションだとはいえ住宅ローンを組まれると思います。
その時に住宅ローンを貸し出してくれる金融機関は、物件の価値を計って貸出限度額を決定します。(もちろん個人の信用情報も掛け合わせられますよ)
その時になんらかの計算方法があるはずですのでご紹介します。
【土地の価値】中古マンションの価値を見定める基準は?
中古マンションの価値を計算する方法というのは、公には決まっていないので住宅ローンを貸し出す金融機関の計算方法が目安となります。
評価方法は”積算評価”と呼ばれ、「建物の価値」と「土地の価値」をそれぞれ計算して合計金額が計算されます。
今回は、「土地の価値」について方法をまとめます。
積算評価の土地の価値
【公式】 財産評価基準路線価✖️土地面積
この公式でまずは計算が始まります。
”路線価”というものは、ニュースで年に1回ぐらい聞くワードかも知れませんね。
どこで確認できるかと言うと、国税庁のホームページで確認できます。
該当する地区を選択すると地図上に1平方メートル当たりの金額(千円)が書かれていますので参照して計算することができます。
この段階で算出される金額は、マンショ全体の土地価格です。計算して見て物件価格がすごく安く感じてしまった方は少しお待ちください。
持ち分比率を要チェック
マンション 全体の土地評価額はわかりましたね。一応ですが、この路線価と言うものは相続税の計算の時に使われる基準値です。
では、我々はマンションの1室を買おう(分譲)としているわけですから、マンション全体が持っている土地の価格を分配して考える必要があります。
それを持ち分比率と言って、物件資料に書かれています。
もし書かれていなかったら、不動産屋さんに確認すると調べてもらえますよ。
考え方としては、マンション全体の戸数が少なければ土地の持分比率は高くなり、多くなればなるほど持分比率は低くなります。
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「じゃあ、個数が少ない方が得なの?」という考えになりますが、古いマンションは低層など戸数が少なくどんどん高層化されて戸数が多くなっている傾向です。
最近、どこを見てもタワーマンションだらけですが、持分比率は少なくなるものの相続税が少なくて済むので、相続対策の一環として人気という側面があります。
(税法改正の対象になっていますよね)
タワーマンションが人気というのは、こういうカラクリがあるわけですね。
【土地の価格】一物三価?一物四価?
勉強を始めると土地価格について、いろいろな計算があることに気づかれると思います。しかも、同じ土地でも金額が少しずつ違うと。
一度整理しておきましょう。細かく分けると不動産(土地)の価格は4つに別れます。
土地評価額の種類
実勢価格
こちらは不動産屋さんが実際に売っている価格です。
直近の取引でどのような相場かというのが反映された価格ですね。
公示地価
こちらは毎年定点観測で土地取引の目安となる金額を国土交通省が発表しているます。
発表している省庁が価格ごとに違うことがポイントになりますので、覚えておいてください。
こちらも年に1回ニュースや新聞で目にすると思います。
相続税路線価
こちらは先ほどご紹介した路線価ですね。
こちらを発表している省庁は、国税庁です。
↑この人の声、聞き飽きないですよ♪
固定資産税評価額
こちらは3年に1回決定される評価額となります。
確認するためには、役所に行って固定資産課税台帳を閲覧するか、購入後は固定資産税の納付書に書かれています。
税金関係なので路線価とどう違うのかという話になるかと思いますが、固定資産税は毎年のことで相続税は極めて稀にしか発生しないので固定資産税は少しお安くなるようになっていると言われています。
【土地の価値】どれぐらい違うの?
どの評価額も実勢価格以外はお国が決めていることなので、どうしようもないことなんですが、全体的なイメージだけ持っておいたほうが良いと思います。
仮に実勢価格を100とした場合このようなバランスになります。
項目 | 水準 |
実勢価格 | 100 |
公示地価 | 90 |
相続税路線価 | 80 |
固定資産税評価額 | 70 |
あくまで目安ですのでご参考程度に。
まとめ
いかがでしたか?
土地価格の計算はややこしいですね。実際にはこの通りに計算してもなんらかの誤差は発生すると思います。
しかしながら、多少知識を持っておくかどうかだけで物件購入の際やその後に書類を確認する際に、土地評価額の部分が少しずつ金額が変わると心配になってしまうと思うので覚えておいてください。
実際には不明な点が出てきたら、不動産屋さんに教えてもらいましょう。住宅ローンの締結まではしっかりお仕事をしてもらえると思います。